皆さん、こんにちは。
梅雨時の高湿度は中々に堪えるものがありますね…
夏が一番好きな季節なので、太陽が待ち遠しい今日この頃です。
さてさて、前回まではライヴコンテンツとオペラを比較して論じてきましたが、今回から人物に注目していきたいと思います。
まずはこちら、「鬼頭明里」さん。
いま最も注目を集めている女性声優の一人で、「鬼滅の刃」竈門禰豆子役でもよく知られていますね。鬼頭さんはアーティスト活動もされていて、先日リリースされた1stアルバム「STYLE」は、オリコン7位を記録するヒットを呼びました。
彼女の芯が通った素晴らしいお芝居について語りたいのですが、長くなるのでまたの機会に…代わりに、歌唱について書いていきましょう。
アーティストデビュー以前はキャラクターソングで歌唱を披露していたのですが、演じるキャラクターの性質上、可愛らしい声質の楽曲が多くを占めていました。ところがアーティストとして蓋を開けてみると、一転してクールなロック曲が出てきたではありませんか!なんということでしょう。とても同じ人が歌っているとは思えないほど、発声のポジション、ブレスの使い分け、フレーズの処理が異なっていたのです。芝居から歌へとアプローチする、声優の妙技を実感しました。
ではでは、オペラ歌手はどうでしょう?
例えばイタリアのこの方、「ルカ・ピサローニ」さん。
特にモーツァルトを得意とされている方で、とても芸達者なバス・バリトン。私は4年前、ザルツブルクにて「ドン・ジョヴァンニ」を観賞した際、彼のレポレッロを観たのですが、深みがありながら自由闊達な歌唱と芝居に圧倒されました。レポレッロは主人ドン・ジョヴァンニに仕えている召使いで、時折世の真実を語るようなコミカルな役なのですが、同じくモーツァルトのオペラ「フィガロの結婚」では伯爵を演じてもいて、こちらは身分が高くプライドが高い人物。レポレッロとは佇まいも歌唱法も異なっていて、こちらもまた、同じ人とは思えないパフォーマンスでした。
オペラ歌手も声優も、同じ人でありながら、全く異なる人物になることができる、という点で、深い共通点があるのですね。これはとても興味深いことです。
しばらく、この歌役者シリーズでブログを書いていければと思います。
それでは、また!