いやぁ、暑いです…。
クーラー嫌いの僕もさすがに点けています。しかしクーラーの風も得意ではないので生きづらい〜。
気温は良いんですけどね!湿度がね!!!
ちょっと前はここまで暑くなかった気がします。この10年でどんどん季節に対する感覚が変わっていく…。
これってオペラを考える上でも大事だなと思うんです。
G.プッチーニ作曲のオペラ「ラ・ボエーム」はクリスマスのパリで出会う若者の悲恋を描いた作品ですが、登場人物の会話の中にも季節感が散りばめられています。第一幕では屋根裏部屋に住む貧乏な若者たちが寒さを凌ぐために商売道具である紙を燃やすシーンがあります。1830年代、クリスマスイブ、パリ、屋根裏部屋・・・
これってどのくらい寒いのでしょう???僕たちが想像できる「冬」と同じなのでしょうか?
当時を知る人はもう存命ではないので僕たちは"文献"に頼るしかありません。
しかし、200年も前のフランスの気候が書かれた日本語の本は少ない…というかほぼありません。
つまり!英語やフランス語の書籍や論文を読む必要があります!ハードルたかっ!
なのでコツコツ語学の勉強を進めていますが、原語で論文を読める日はいつになるのやら…。
日本語に訳されていたら楽だなぁ!と思いつつ やはり原語のニュアンスで捉えたいので勉強勉強勉強です。
指揮者がオペラを振る時も、その指揮者にはそのオペラで用いられる言語のプロフェッショナルであって欲しいと思っています。
なぜならオペラというものは『言葉』で出来ているからです。
歌手は言葉を歌いますが、その言葉で登場人物の全てが語られているわけではありません。
心の隅に隠した気持ちがあったり、本心とは真逆のことを言っていたりします。
そして素晴らしい作曲家は与えられた台本の行間からそういった登場人物の機微を読み取り、”本当の心情”をオーケストラの音で表しています。「ここはなんとなく綺麗なメロディでも書いておくか〜」ではないのです。
なので歌詞をただ訳してその言葉を鵜呑みにするだけでは浅い表現になってしまいます。
1つの感情を伝えるにも、どうしてその表現になったのか想像出来る知識が必要です。
書いていてブーメラン。
早く1つの言語をマスターしたいです。
英語が読めないことで諦めた書籍がどれだけあることか…。
海外から来た歌手や音楽スタッフに自分の考えを伝えられず何度やきもきしたことか…。
勉強せねば!! と思うのですが、暑いとやる気も溶けちゃうんですよねぇ。(言い訳)
カラッと晴れて気持ち良い暑さよ、来たれ。